Debian Bullseye の リリースノートの翻訳を担当した
簡単な手順
bullseye のリリースノートの一部の翻訳を担当しました。 これはその備忘録です。 2016 年ごろから Debian 勉強会に参加させてもらっています。 会社での業務は Linux はあまり使用しません。 専ら、私生活で使用しています。 2021 年 5 月の勉強会で、リリースノートの翻訳が送れているということから、 微力ながら翻訳に参加することにしました。 担当したのは 5 章です。
業務で、製品の翻訳を担当したことはありました。 それと比較して、OSS の翻訳インフラの整備具合や容易さを学べました。
一通り、翻訳作業は完了していますが、 今後新たにリリースノート原文に項目が追加されたり、 レビューに対応する必要があるとおもいます。 そのため、この文章は加筆修正される可能性があります。
1. きっかけ
2021 年 5 月の勉強会で、リリースノートの翻訳が送れているということが議題になりました。 debian の開発インフラは salsa という gitlab でホストされています。 リリースノートもこちらで管理されていました。
リリースノート の原文は *.dbk という形式で記述されており、 po4a により、*.po ファイルを生成してから txt, html, tex->pdf へと変換される仕組みになっています。
この *.po ファイルに対訳を記述して、翻訳された各種のドキュメントを生成します。
salsa 以外にも、ddtss という翻訳のプラットフォームがあるのですが、 なぜか登録をしても承認のメールが届かなかった。
2. 方針とか
リリースクリティカルなバグの数から、 作業時から 1 ヶ月後ぐらいでリリースになりそうだった。
- debian japan の doc のメーリングリストに入る
- tokyodebian 勉強会で、日本語の翻訳をまとめてから出す方針にした
- 代者者が、dpp-team に直接送る。なお、個別に直接送っても良い。
3. 翻訳作業
README.translator を読み必要なツールをインストールする
- top dir で make すると時間がかかるので、以下でビルドする
` make html LINGUA=ja architecture=amd64 `
- make updatepo しないと、*.po が更新されないので注意
- 一度やってしまい、日英の依存関係を更新しないまま push してしまった
CPU arch は *.bdk ファイルに記述があり、それにより判別している
*.po ファイルを最新の状態にしたら、翻訳を開始する
- push すると salsa(gitlab) の CI pipeline に乗る
- CI の設定をしないと、エラーで終了する
- トリガー起動するが、runner 用の *.yml が存在しないため
- ホストの URL は1 つにしたほうが良いので、CI による検証はせずに merge した
- 更新したあとは
` make clean && make updatepo ` した後に、#,fuzzy キーワードを削除して ` make html LINGUA=ja architecture=amd64 `
このキーワードは、原文で変更があった場合に差分をある部分に挿入される。