Sat 03 October 2020

Debian Bullseye の リリースノートの翻訳を担当した


簡単な手順

bullseye のリリースノートの一部の翻訳を担当しました。 これはその備忘録です。 2016 年ごろから Debian 勉強会に参加させてもらっています。 会社での業務は Linux はあまり使用しません。 専ら、私生活で使用しています。 2021 年 5 月の勉強会で、リリースノートの翻訳が送れているということから、 微力ながら翻訳に参加することにしました。 担当したのは 5 章です。

業務で、製品の翻訳を担当したことはありました。 それと比較して、OSS の翻訳インフラの整備具合や容易さを学べました。

一通り、翻訳作業は完了していますが、 今後新たにリリースノート原文に項目が追加されたり、 レビューに対応する必要があるとおもいます。 そのため、この文章は加筆修正される可能性があります。

1. きっかけ

2021 年 5 月の勉強会で、リリースノートの翻訳が送れているということが議題になりました。 debian の開発インフラは salsa という gitlab でホストされています。 リリースノートもこちらで管理されていました。

リリースノート の原文は *.dbk という形式で記述されており、 po4a により、*.po ファイルを生成してから txt, html, tex->pdf へと変換される仕組みになっています。

この *.po ファイルに対訳を記述して、翻訳された各種のドキュメントを生成します。

salsa 以外にも、ddtss という翻訳のプラットフォームがあるのですが、 なぜか登録をしても承認のメールが届かなかった。

2. 方針とか

リリースクリティカルなバグの数から、 作業時から 1 ヶ月後ぐらいでリリースになりそうだった。

  • debian japan の doc のメーリングリストに入る
  • tokyodebian 勉強会で、日本語の翻訳をまとめてから出す方針にした
  • 代者者が、dpp-team に直接送る。なお、個別に直接送っても良い。

3. 翻訳作業

  • README.translator を読み必要なツールをインストールする

  • top dir で make すると時間がかかるので、以下でビルドする

    ` make html LINGUA=ja architecture=amd64 `

  • make updatepo しないと、*.po が更新されないので注意
    • 一度やってしまい、日英の依存関係を更新しないまま push してしまった
  • CPU arch は *.bdk ファイルに記述があり、それにより判別している

  • *.po ファイルを最新の状態にしたら、翻訳を開始する

  • push すると salsa(gitlab) の CI pipeline に乗る
    • CI の設定をしないと、エラーで終了する
    • トリガー起動するが、runner 用の *.yml が存在しないため
    • ホストの URL は1 つにしたほうが良いので、CI による検証はせずに merge した
  • 更新したあとは

    ` make clean && make updatepo ` した後に、#,fuzzy キーワードを削除して ` make html LINGUA=ja architecture=amd64 `

    このキーワードは、原文で変更があった場合に差分をある部分に挿入される。